農村RMO協議会「MISAKI 未来」
越前水仙の新しい未来づくりに挑戦中です

「こんなにきれいな畑でずっと収穫できるなんて、ここ何年かなかった。本当に気持ちよかった。ありがとう」
千枚田水仙園周辺に広がる越前水仙の畑は長くシカやイノシシの激しい食害に遭い、気象変動による生育不良等も重なって昨冬は「来年の産地はないかも」と深刻な懸念さえ漏れていました。しかし今冬、農家の皆さまに畑で会うたびにいただいたのは、笑顔とともに上記のようなお言葉です。
これを編集している令和8年春も畑はほぼ荒らされることなく、無事に収穫を終え、次のシーズンへ歩み始めています。
この笑顔を生み出したプロジェクトこそ、農村RMO事業です。
MISAKI CREATORSは令和7年春、梨子ケ平など越前岬周辺の水仙栽培3集落の農家有志に地元自治体(福井県、越前町)を交えて農村RMO協議会「MISAKI未来」を設立。農林水産省から農村RMOモデル形成支援事業の適用を受け、地域資源活用によって新しい経済を生み出しつつ、高齢化した農家の生活支援と併せて農用地保全を別次元の持続可能な取り組みへと進化させる3年間の事業に着手しました。
獣害のほか、地球温暖化に伴う予測できない気象変動、さらには過疎高齢化の大きな波でも、この地に可能性を求める多くの力とともに解決の一歩を踏み出せば、きっと未来は拓けるはず。そう信じ、地域内外の人や企業の皆さまに行動の連鎖を生み出し、前進しています。
◆過疎高齢化や獣害・・重い三重の課題
解決に向け、これまでなかった「新しい力」を農地や集落に投入
未来を拓く実証を重ねる3年間に
人口が4分の3に減少し、75歳以上の割合が1.5倍増の45%と人口の半数近くに。65歳以上の割合も65%に拡大。国の統計をもとにした越前岬周辺の水仙栽培3集落の10年後の推計です。このうち、住民のほぼ全てが水仙農家である梨子ケ平は65歳以上が80%に上ります。
担い手の高齢化と重なるように、地球温暖化に伴ってこの10年余り、シカやイノシシが関西周辺地域から次々と上岬周辺へ北上。食害が深刻化し、生産量の減少とともに手入れをあきらめる畑が増え続けています。前年(令和6~7年)冬の産地全体の出荷本数は約40万本。100万本を超えていた数年前と比べ、生産高は大きく落ち込みました。
気象変動の影響か前年は背丈が伸びないまま需要期を終えた1月後半にピークを迎えるという、産地にとって、とても苦しい状況となりました。水分が多くて重い雪の被害も目立つようになっています。このままでは、福井県花で越前町花、重要文化的景観でもある越前水仙の未来はどうなるのか。不安が広がりました。重い課題を解決するため立ち上がったのが、農村RMO協議会「MISAKI未来」です。
目指すのは、従来なかった「新しい力」を水仙農業や集落に投入することで、農家や集落個々では成しえなかった力に変え、農用地保全とともに地域資源の活用による経済と交流の活性化を図ったり、高齢化する住民に対して生活や農業の営みをサポートしたりする仕組みを築くこと。それにより、持続可能な未来を切り拓いていきます。
◆政府「ディスカバー農山漁村の宝アワード」
全国の優良30事例に
協議会発足を前に2024年度、このベースとしてMISAKI CREATORSが積み重ねてきた取り組みが政府有識者会議から評価され、内閣府と農林水産省の第11回「ディスカバー農山漁村(むら)の宝アワード」において、全国の優良事例30選に選ばれました。
スタッフが官邸での交流会に招かれ、石破首相らから激励もいただいたところです(次のURLよりブログや政府サイトをご参照願います)。
(農水省HP)https://www.maff.go.jp/j/press/nousin/nousei/241125.html
(官邸HP)https://www.kantei.go.jp/jp/103/actions/202501/07mura.html
