【プロジェクトMIRAI・若狭塗編】「天使の梯子」モチーフに本格塗箸 ~1年がかり開発に着手~
投稿者 :TakanoriYamauchi on
秋の終わりから冬にかけて、若狭湾ではたびたび、上空の雲間から海面へと光の柱が出現します。
「天使の梯子」とも呼ばれる、神秘的な光景。
写真はいずれも、越前岬など越前の海岸線から若狭湾の西へ向かって撮影した画像。
海がまるで、スポットライトを浴びる舞台に変わったかのような感動的なシーンです。
この光景にあやかって、いま、「MIRAI(ミライ)」と銘打って企画した二つの商品開発プロジェクトが、若狭のクリエイターと共に動き出しています。
一人は前回のブログでアップした若狭めのう細工職人の上西宗一郎さん。そして、もう一人が、同じ若狭・小浜の伝統工芸士です。
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発祥の歴史を知って驚きました。海の底の光と輝きをモチーフに起こった伝統的工芸品が、この若狭湾沿岸にあったのです。
小浜に受け継がれる「若狭塗」です。
表面に青みがかかった白銀色や金色、赤、黄など色とりどりの輝きを放つ独特の塗り技術。
これは青貝や卵の殻、松葉などで表面をかたどった上に色漆を塗って金箔をはり、その後何度も塗り重ねたり研ぎ出したりして表面を整え、磨き上げて導かれる艶やかな加飾です。
「宝石塗」とも呼ばれ、江戸時代前期に製法ができて以来400年の伝統が、まちなかの工房に受け継がれています。
岬じまんプロジェクトでは、その一つ、加福漆器店4代目で伝統工芸士の加福宗徳さんと連携。今回スポットを当てた若狭湾の光景「天使の梯子」をモチーフに、伝統の製法によるオリジナル塗箸を開発していくことになりました。
制作に要する月日は1年。漆を塗っては乾かし、磨いていくという、気の遠くなるような作業が必要なのです。
今後SNSのページなどで順次、作業の様子を紹介しながら、技の深みを皆さまに知っていただく計画です。
一連のプロジェクトを通し、手仕事の工芸品に対する理解とともに、応援の輪が広がるよう願っています。
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プロジェクト始動を記念し、加福さんの「ふき漆」ペア箸を販売。
◆若狭めのう箸置き「MIRAI」とセットも
開発のスタートに合わせて、加福さんが手掛けた塗箸の中から、ふき漆のペアをセレクトし、販売を開始しました。木や漆の肌触りをシンプルに引き立てた逸品です。加福さんは「本漆に触れるきっかけにしていただければ」と話しています。
原石の素材感を引き立てた若狭めのうのオリジナル箸置き「MIRAI」とのセットもおすすめです。
詳しくは商品欄をご覧ください。
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